ブログ「女将日記」
-
2026年3月24日 No.5 時間を贈る、おもてなしの原点
-
三寒四温を繰り返し、春分を過ぎて一気に春の気配が濃くなってきましたね。
縁側から見上げるイロハ紅葉に可愛い新芽が膨らみ始め、街のそこここではソメイヨシノが開花しています。私も庭に出てお手入れする時間が増えてきました。日差しが心地よくて心もふわふわしてきます。
さて、3月から「30時間滞在プラン」を、
そして4月から、選べる「24時間滞在プラン」が新たに始まります。
なんでそんなに「時間」にこだわるの?
それには、ひとつのキッカケがあります。
2025年の9月に本開業してこれまで、既に多くのお客様にご来館いただきました。本当にありがとうございます。
とある時、生後半年のベビーちゃん、ママさん、そしてご実家のお母様、と母娘3世代でお過ごしになりました。
ご来館の折にはパパさんが付き添っていらしたのですが、お仕事の都合ですぐにお帰りになりました。
母娘3世代でゆっくりと産後のひと時を過ごされ、さてチェックアウトのお見送りの時が来ました。
街中のレストランに移動してランチを楽しんでから新幹線でお帰りになるとのこと。
大きなスーツケースを引きずり、ご高齢のお母様を気遣い、赤ちゃんを抱っこして、大混雑の道中への旅立ち。
その後ろ姿を見送りながら、ふと感じるものがありました。
もちろん、お荷物をお預かりする、タクシーをお呼びするなど他の方法もあります。
羽衣楼が夕方までゆっくり使えたなら
荷物を置いたまま、お散歩がてらランチを楽しんで、もう一度「ただいま」と帰ってくる。
そして温泉に入ったり、まどろんだりしながら、焦らずのんびりと旅じまいをして、空いている時間帯に移動する。
そんなゆとりをお届けできたら、旅はもっと美しく記憶に残るのでは、と。
そこから試行錯誤してたどり着いたのが「時間を贈る、おもてなし」選べるロングステイの宿です。
豊かな滞在時間を優先すると、清掃などの兼ね合いから、どうしても週3回の受け入れが限界になります。それは経営という意味では簡単な選択ではありません。
それでも、自分が「あって欲しい宿をつくる」ことを優先しました。
皆さんの「のんびりできたね」という笑顔にお会いできることを楽しみに、
ご来館を心よりお待ちしております。
女将